CGC鑑定完全ガイド:コレクションの価値を最大限に高める方法

  • 2025年5月6日
  • 2025年5月9日
  • トレカ
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CGC鑑定とは?人気急上昇中のカード鑑定サービス

トレーディングカードの価値を守るために欠かせない「カード鑑定サービス」。その中でも近年、市場シェアを急速に伸ばしているのがCGC鑑定です。CGCは正式名称を「Certified Guaranty Company, LLC.」といい、アメリカに本社を置く大手鑑定会社です。トレーディングカードだけでなく、コミックや切手、コインなどの鑑定も行っている老舗企業の一つです。

CGCは正式には「Certified Guaranty Company,LLC.」という鑑定会社です。設立は2000年であり、長い歴史と確かな実績を持つ企業として知られています。トレーディングカード部門は比較的新しく2020年に開始されましたが、貨幣や切手鑑定で定評のある老舗鑑定CCGグループが、2020年カード鑑定(CGC・CSG)をリリースして僅か2年でシェア率2位へ躍進しました。2022年末時点で年間鑑定枚数が140万枚に達し、業界でのポジションを確立しています。

特に2023年7月にCGC Trading CardsとCSG(Certified Sports Guaranty)が統合され、CGC鑑定サービスは無料アカウントから依頼ができるようになり、鑑定料金も改定されました。このリニューアル以降、さらに利用しやすくなり、人気を集めています。

CGC鑑定の特徴とメリット

CGC鑑定が人気を集める理由には、以下のようなメリットがあります:

  1. 信頼性の高さ – アメリカで認知度の高い鑑定会社として、鑑定結果の信頼性が高いです
  2. アクセスのしやすさ – 2023年7月のリニューアル以降、無料会員でも鑑定依頼ができるようになりました
  3. エラーカード鑑定 – CGC鑑定はエラーカードに力を入れているためエラーカードの鑑定をしてもらうことが可能です
  4. 日本からのアクセス – 日本では、東京都千代田区にあるブラザーズ株式会社(トレカBROG水道橋店)が公式サブミッションセンターになっています
  5. 多様なカードサイズに対応 – CGCは5種類の厚さに対応したカードホルダーがあります。カスタマイズしやすいインナースリーブは、他社ではカプセル化できなかったさまざまなカードサイズに対応しています

CGC鑑定とは他社との違い

トレカ鑑定市場では、PSA、BGS、ARSなど複数の鑑定会社が存在しますが、CGCはそれらと比較してどのような特徴があるのでしょうか。

CGC鑑定はまだ歴史が浅くてあまり評価がされていない鑑定会社でしたが、これから認知が増えてくればサービスも増えBGSを超えるような価値で見てもらえるかもしれません。センタリングより白欠けを重要視する特徴があり、日本人は白欠けに敏感な人が多いので日本人向けになっているのではないでしょうか。

通常よりも鑑定時間がかかる可能性も高く、追加料金がかかる上、鑑定不可の場合でも料金が発生しますので、この点は注意が必要です。

CGC鑑定の評価システム

評価基準とグレード

CGC鑑定では10点満点の評価システムを採用しています。2023年7月の大幅リニューアルに伴い、Gem Mint 9.5表記はGem Mint 10へ変更され、従来のGem Mint9.5保有者はGem Mint10保有者として移行しました。また、Gem Mint 10より最も優れたものはPristine(プリスティン)10へ統一されました。

評価基準の変更により、以前はサブグレード(センタリング・コーナー・エッジ・サーフェスの4項目別の評価)が表示されていましたが、2023年7月11日以降はラベルの色も金&銀色にリニューアルされ、サブグレードは廃止されました。

最高評価「Pristine 10」とは

CGC鑑定における最高評価は「Pristine 10(プリスティン10)」です。この評価を得るためには、カードが完璧に近い状態である必要があります。結果は最高のPRISTINE。CGCは10段階ですが10の中でも最も状態の良いものはPRISTINEとされブラックxゴールドのラベルになります。

CGC鑑定の提出方法

CGC鑑定に提出する方法は主に2つあります:

  1. CGC公式サイトから直接提出する方法
  2. 日本の公式サブミッションセンター(BROG水道橋店)を通じて提出する方法

ここでは、それぞれの提出方法について詳しく解説します。

CGC公式サイトから直接提出する方法

1. アカウント作成

まずはCGC公式サイト(cgccards.com)にアクセスし、アカウントを作成します。2023年7月以降のCGC鑑定には、無料会員(無料アカウント)と有料会員の2種類があります。無料会員でも主なサービスは利用することができ、有料会員は年会費制で割引などのオプションがあります。

有料会員には以下のプランがあります:

  • アソシエイト会員:年会費25ドル(グレーディング料10%割引)
  • プレミアム会員:年会費149ドル(グレーディング料10%割引+α)
  • エリート会員:年会費249ドル(グレーディング料20%割引+α)

2. オンライン申込みフォームへの記入

アカウント作成後、トップページから①Menu(メニュー)→②Submit(提出する)→Submission Forms(申込みフォーム)へ進みます。

申込みフォームでは、以下の項目を順番に入力していきます:

  1. Service(サービス内容)の選択
    • Authentication & Grading(鑑定と等級付け)
    • Crossover(他社ホルダーからの移し替え)
    • Reholder(ケースの交換)など
  2. Tier(プラン)の選択
    • バルク:1枚あたり12ドル(約1,697円)、所要時間30日+配送期間
    • エコノミー:1枚あたり15ドル(約2,121円)、所要時間15日間+配送期間
    • Express:1枚あたり50ドル(約7,070円)、所要時間5日間+配送期間
    • WalkThrough:1枚あたり150ドル(約21,212円)、所要時間3日間+配送期間
  3. カード情報の入力
    • カード名、セット名、年代、レアリティなどを入力
    • 同じカードを複数提出する場合は数量を指定
    • 申告価格を設定(保険の上限額となります)
    • エラーカードや特別なカードの場合は追加オプションを選択
  4. 配送方法の選択
    • 自分で発送する方法を選択
    • 返送先住所を入力
    • 返送方法を選択(FedExなど)
  5. 支払い情報の入力
    • クレジットカード情報を入力
    • 請求先住所を確認

3. 申込書の印刷と梱包

申込みが完了したら、申込書を印刷します。注文完了から30日以内に現地に荷物を到着させる必要がありますので、早めに発送の準備をしましょう。

梱包には以下の手順を守ります:

  1. 提出するカードごとにカードスリーブを被せる
  2. スリーブに入れたカードをセミリジッドカードホルダーに入れる
  3. ダンボールなどの厚紙でセミリジッドカードホルダーを前後から挟む(折れやへこみの対策)
  4. ほどよい伸縮具合の輪ゴムで固定する
  5. 丈夫なダンボールに濡れ対策(ジップ袋)や破損対策(プチプチで包む/緩衝材を敷く)をして申込書とアイテムを同梱します

注意点として、納期の早いサービスレベル「Express(EX)」や「Walk Through(WK)」は、荷物の外側の両側面に目印として「EX」や「WK」という文字を太字で書く必要があります。

4. 国際発送

梱包したら、国際発送の手続きを行います。日本からは主に以下の方法で発送できます:

  1. EMS(国際スピード郵便)
    • 郵便局から発送
    • アメリカではUSPSに引き継がれる
  2. FedEx(フェデックス)
    • ドアtoドアの配送サービス
    • 輸出入手続きも自動で行ってくれる

内容品の総額が20万円を超えると輸出入申告が必要になります。FedExでは必要時に自動で輸出入手続きしてもらえます。郵便局(EMS)では自分で連絡して輸出入手続きを委託する必要があります。

日本の公式サブミッションセンターを通じて提出する方法

日本からCGC鑑定に出す場合、CGC公式サイト、もしくは日本の公式サブミッションセンター(CSG CGC Official Submission Center)から鑑定に出すことができます。日本では、東京都千代田区にあるブラザーズ株式会社(トレカBROG水道橋店)が公式サブミッションセンターです。

BROG水道橋店を通じて提出する場合のメリットは以下の通りです:

  • 公式パートナーショップ店頭での受付の場合、別途送料はかかりません
  • おおよその所要時間は最短1か月程度です
  • 言語の壁を気にせず申込みができる
  • 国際送金や為替の変動リスクを避けられる

提出方法については、BROG水道橋店の公式ウェブサイトやお店に直接お問い合わせください。

CGC鑑定の費用と納期

CGC鑑定の費用と納期は選択するプランによって異なります。以下に公式サイトに掲載されている最新の主なプランと費用を示します:

バルクプラン

  • 1回の申込みで最低25枚以上のカードを提出する必要がある
  • 申告価格の上限:1枚あたり1,000ドル以下
  • 一枚あたりの鑑定料:11ドル
  • 鑑定にかかる目安の日数:約50日 (往復の配送日数を除く)

エコノミープラン

  • 1回の申込みで1枚以上の提出で利用できます
  • 申告価格の上限:1枚あたり1,000ドル以下
  • 一枚あたりの鑑定料:14ドル
  • 鑑定にかかる目安の日数:約30日(往復の配送日数を除く)

スタンダードプラン

  • 1回の申込みで1枚以上の提出で利用できます
  • 申告価格の上限:1枚あたり3,000ドル以下
  • 一枚あたりの鑑定料:30ドル
  • 鑑定にかかる目安の日数:約30日(往復の配送日数を除く)

エクスプレスプラン

  • 1回の申込みで1枚以上の提出で利用できます
  • 申告価格の上限:1枚あたり10,000ドル以下
  • 一枚あたりの鑑定料:50ドル
  • 鑑定にかかる目安の日数:約3日(往復の配送日数を除く)

ウォークスループラン

  • 1回の申込みで1枚以上の提出で利用できます
  • 申告価格の上限:なし
  • 一枚あたりの鑑定料:150ドル
  • 鑑定にかかる目安の日数:約3日(往復の配送日数を除く)

有料会員には鑑定料金の割引特典があります。Associate(アソシエイト)会員とPremium(プレミアム)会員は鑑定料金が10%割引、Elite(エリート)会員は20%割引となります。たとえばバルクサービスを利用する場合、Elite会員であれば1枚あたり8.8ドルという低価格で鑑定に出すことができます。

これらの費用に加えて、返送料が別途かかります。CGCの返送オプションを利用する場合は以下の通りです:

  • 返送プラン①Economy(エコノミー):最大25,000ドルまでの保険付き返送/返送料:80ドル
  • 返送プラン②Priority(プライオリティ):最大50,000ドルまでの保険付き返送/返送料:120ドル

実際の鑑定プロセスとワークフロー

CGC鑑定に提出してから鑑定結果が返ってくるまでの流れを見ていきましょう。

1. 提出と受付

梱包したカードをCGCに送ると、到着後に受付処理が行われます。CGCのアカウントについては申込時に作成してあるはずなので、それを使用してください。鑑定の内容を選択していきます。CGCが受け取った日付、申告価格、鑑定のサービスコース、現在の状態、鑑定終了し発送した日付などが確認できます。

2. 鑑定作業

受付されたカードは、CGCの鑑定士によって慎重に鑑定されます。鑑定では以下の点がチェックされます:

  • 真贋判定
  • カードの状態(エッジ、コーナー、表面の状態など)
  • センタリング
  • 印刷の品質
  • エラーの有無

3. 等級付けとカプセル化

鑑定が完了すると、カードには等級(グレード)が付けられ、特殊な透明なケース(ホルダー)に密閉されます。このプロセスをカプセル化と呼びます。

4. 返送準備と発送

カプセル化されたカードは返送の準備が整い、指定された方法で返送されます。CGCに到着してから発送通知が来るまでの期間は、選択したプランによって異なりますが、エコノミープランでも約1か月程度で返却されることがあります。

5. 進捗確認の方法

鑑定の進捗状況は、CGCのウェブサイトから確認することができます。https://comics.www.collectors-society.com/default.aspx にアクセスし、SubMissionのNoをクリックすることで鑑定結果もカードが到着する前に確認できます。Gradeの欄がグレーディングの結果です。

CGC鑑定の実際の費用例

実際にCGC鑑定に出した場合の総費用を見てみましょう。以下は一例です:

CGCまでの送料EMSで3900円、鑑定料$15(≒2250円)、トータルで6150円くらいです。これに加えて、返送料がかかる場合もあります。

CGC鑑定の市場シェアと今後の展望

CGC鑑定は近年急速に市場シェアを拡大しています。2022年の年間鑑定枚数は約140万枚で、2023年には約170万枚へと増加しました。これはトレカ鑑定市場においてPSAに次ぐ第2位のシェアを誇ります。

今後もCGCの市場シェアは拡大すると予想されており、特に2023年7月のリニューアル以降、サービスの利便性が向上し、無料会員でも鑑定依頼ができるようになったことから、さらなる成長が期待されています。

日本からCGC鑑定を利用する際の注意点

トレカコレクターが日本からCGC鑑定を利用する際、以下のような点に注意する必要があります:

提出期限と国際発送

注文完了から30日以内に現地に荷物を到着させる必要があります。国際発送には時間がかかることがあるため、余裕をもって発送手続きを行いましょう。特にEMSなどの国際郵便サービスは、状況によって配送時間が大きく変わることがあります。

輸出入手続きと関税

内容品の総額が20万円を超える場合は輸出入申告が必要になります。FedExでは必要時に自動で輸出入手続きしてもらえる便利さがありますが、EMSを使用する場合は、自分で連絡して輸出入手続きを委託する必要があります。

また、鑑定済みのカードが返送される際には、鑑定にかかった費用等に対して消費税や関税がかかる場合があります。トレーディングカードは玩具「第95類」に分類され、関税は約3%程度かかることが一般的です。

為替リスク

国際取引になるため為替の影響を受けます。預けている間に為替レートが大きく変動すると、予想していた以上の費用がかかることがあります。特に高額なカードを多数提出する場合は、為替変動のリスクも考慮に入れておくとよいでしょう。

言語バリア

CGC公式サイトは英語での対応が基本となります。日本語での対応を希望する場合は、BROG水道橋店などの公式サブミッションセンターを利用すると安心です。直接CGCに提出する場合は、基本的な英語での情報入力が必要になります。

まとめ:CGC鑑定の魅力と選ぶポイント

CGC鑑定は、トレーディングカードの価値を守り、投資価値を高めるための優れた選択肢です。特に2023年7月のリニューアル以降、サービスが充実し、無料会員でも利用できるようになったことで、より多くのコレクターに選ばれるようになりました。

日本からも公式サブミッションセンター(BROG水道橋店)を通じて、または直接CGC公式サイトから申し込むことができ、アクセスのしやすさも魅力の一つです。初めてカード鑑定を利用する方は、言語の壁がない公式サブミッションセンター経由での提出がおすすめです。慣れてきたら、より低コストで直接CGCに提出する方法も検討してみましょう。

鑑定料金や納期は選択するプランによって異なりますが、バルク(大量)提出の場合は特に費用対効果が高く、多くのカードを鑑定に出したい方にとって魅力的なオプションとなっています。高額カードや早く結果が欲しい場合は、ExpressやWalkThroughなどの上位プランを選ぶとよいでしょう。

CGC鑑定は市場シェアを急速に拡大し、今後もトレーディングカード鑑定市場において重要な存在となることが予想されます。カードコレクションの保護と価値向上のために、CGC鑑定をぜひ検討してみてください。

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